Chairmans EYE -30CLIMAX展望-

2025年10月27日

CHAIRMANS EYEとは

30リーグチェアマンの上田ダイゴが

各団体の紹介や試合の見どころを

独断と偏見と妄想で紹介するコーナーです

今回は30CLIMAX

『うーめい×ルイボスティーはバニラの味』

独自の目線で徹底解説します

火曜日ゲキジョウseason12を通して熱い戦いが繰り広げられた30リーグ2025もついに最後の1試合。火リーグを制した『ルイボスティーはバニラの味(以下ルイバニ)』、そして劇リーグを制した『うーめい』による優勝決定戦『30CLIMAX』を残すのみとなった。

この第4代30リーグ王者を決める闘いを迎えるにあたって、両団体のこれまでの戦いを振り返りつつ、私なりの勝負のポイントを考えてみたいと思う。


CHAIRMANS PREDICT

まずは30リーグ史上でも屈指の超激戦区となった劇リーグを勝ち上がって来たうーめい。ド派手なエンタメ作品の『8プロ』と芸術性の高い『金木犀の肌』という強力なライバル達と一進一退の繰り広げ、3団体が1勝1敗で並んだ末の得票数勝負を7票差という僅差で勝ち切った。

このタフなリーグをうーめいが制した要因だが、作品内容以外の理由としては『好感度』『ジャンルの曖昧さ』が大きかったのではないかと個人的には思っている。

まず『好感度』はそのまんまの理由である。この30リーグで初めて作演出を担当したという主宰の伏井舞美はもちろん、出演者全員が実に楽しそうなのだ。『芝居を作るのが楽しい。演じるのが楽しい。私はこれが好きなんだ』という初期衝動が伝わって来るポジティブなパフォーマンスは、誰だって応援したくなるのではないだろうか。

そしてもう一つの『ジャンルの曖昧さ』は、30リーグならではの相対的な理由と言えるかもしれない。というのもライバルとなった8プロ金木犀の肌は、いずれもジャンルや作品の方向性が明確な作風であり、それが魅力ではあるのだが、30リーグでは作品のクオリティ以前にジャンルの好き嫌いだけでジャッジされてしまう場合があり、それがデメリットになってしまう事もあるのだ。その点うーめいの作品は両団体ほど明確なジャンル分けが出来ない作風であり、全体的に明るくポップな印象なので『内容以前にジャンルや雰囲気が苦手』という門前払いがされにくい傾向にあると思われる。その上、上記の好感度があるので『どちらかと言えばこちらが好ましい』という理由で浮動票を獲得出来る可能性は高く、特に今回の様な接戦では大きなアドバンテージになったのではないかと個人的には思っている。

決勝戦でもこの二つの強みは大いに力を発揮すると思われるが、もちろんそれは作品自体の面白さがあってこそ。しかし決勝戦に勝ち上がって来たという事は、その面白さがあった何よりの証拠だ。決勝の舞台でも自分たちが面白いと信じる作品で思いっきり楽しんでいる姿を見せて欲しい。

そんなうーめいと対するのは2戦全勝で火リーグ優勝を決めたルイバニ。独特の世界観を持つ『夜に静か』と30リーグリベンジ組の『AND FAMILIARS』という難敵を危なげなく退けた戦いは見事の一言。

このルイバニ強さの秘密の要因をひとつ挙げるなら、個人的には『分業制』が功を奏しているのかもしれないと思っている。

ルイバニはリーグ戦2試合とも主宰の石﨑麻実が脚本のみを担当し、演出は去年『にほひ』として30リーグに参加経験のある古後七海に任せるオーダーで挑んでいる。その影響もあってかルイバニの作品はにほひと共通するテイストを強く感じるのだが、去年のにほひとの大きな違いとして私が感じるのは演出の大胆さである。

これは私の個人的な体験を踏まえての感想なので的外れかもしれないが、一人の人間がひとつの作品に多くの役職で関われば関わるほど、その作品は内向的になる傾向にあると感じている。例えば作と演出の両方を同じ人間が担当する場合、脚本を執筆した時点で既にある程度のイメージが出来上がっているので、いざ演出の段階に入った際、精密に作品作りが出来る反面、自分のイメージの中だけで作品を創ろうとしてしまう。

それに対して作と演出が別人の場合は脚本を演出が違う角度で解釈し、脚本家が想定していなかった新しいイメージが作品にプラスされ、さらに作品の奥行きが生まれる場合がある。もちろん逆に言えば作と演出の解釈の違いで作品が崩壊してしまう恐れもあるので、どちらが正しいという訳ではないが、ルイバニに関していえば、作と演出を分けた分業制が良い方向に機能している様に見える。というのも去年のにほひと比べると台本に対して演出がより攻めている印象を受けるからだ。それにより作品世界が多層的になり、物語に更なる厚みが生まれていると私は感じた。

もっともこれはあくまで私の個人的な印象なので是非はあると思うが、少なくともこの作演タッグの相性の良さは間違いないと言って良いだろう。

CHAIRMANS POINT

奇しくも女性ひとりユニット同士の戦いとなった今年の30CLIMAX。どちらが勝つにしても30リーグ参加全団体を代表して30GPに挑む以上、他の団体に『私があなたたちの代表だ』と胸を張って言える作品を両団体とも創ってくれるはずだ。そんな想いがたっぷり詰まった30リーグ2025最後の闘いをぜひ一人でも多くの方に御覧頂きたい。

上田ダイゴ(30リーグチェアマン)

※敬称略

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