RIVALS EYE【第三節:8プロ】
2025年05月29日

RIVALS EYEとは
ライバル達が熱いホンネをぶつけ合う
30リーグ2025参加団体による公式戦の観戦レポートです
今回は第三節
『AND FAMILIARS×ルイボスティーはバニラの味』
を
8プロがレポート
はたしてライバルはこの試合をどう観たのか?

予定が合わず本番を観劇することができ無かったため1週間前のリハーサルを拝見した感想になります。完成品を観たものとはズレた感想になってしまっている可能性がありますので、その点ご容赦いただければと思います。
AND FAMILARS『欠乏×願望UNIVERSE』
"コメディとホラーは紙一重"というのは良く言われる話ですが、まさにそれを体現した作品だなぁと感じました。
どこの誰かも分からない、もっと言うと何考えているか分からない3人が嵐のように突発的なテンションをぶつけ合って大騒ぎをする様は、建て付けこそコメディですが、VRゴーグルという小道具も手伝って、どこか空虚な不気味さを感じました。
個人的に"心に傷を負った人々が寄り添い合って疑似家族を作り上げる"というテーマが大好物だからこそ思うんですが、いっそコント抜きで正面から彼らの人間模様を描いてみても良いんじゃないかと思いました。
ルイボスティーはバニラの味『ここへおいで、ザウルス』
小説を読んでるかのような導入に引き込まれました。
前回共々モチーフになる物(今回は恐竜・化石)の断片的な情報をコラージュして一つのお話を作り上げる手法は詩的で面白いなぁと思ったのですが、前回よりも今回の方がよりストーリーの中にモチーフが上手く混ざり合っていて楽しめました。
何でもかんでも詳らかにしてしまうわけではない語り口は敢えてなのか30分という尺に収めるためなのかはわかりませんでしたが、もっと誘拐された(?)少女の内面に踏み込んだバージョンを1時間くらいの作品としてみてみたいなぁと思いました。
出田英人(8プロ代表)