RIVALS EYE【第四節:AND FAMILIARS】

RIVALS EYEとは
ライバル達が熱いホンネをぶつけ合う
30リーグ2025参加団体による公式戦の観戦レポートです
今回は第四節『金木犀の肌×うーめい』を
AND FAMILIARSがレポート
はたしてライバルはこの試合をどう観たのか?

客席満席、ブースより観劇。
金木犀の肌『はんぺん』
現状、「30リーグ2025」の作品の中で一番好みでしたし、キャストバランスも良かったです。僕は迷わず、こちら側に票を入れました。
コスパやタイパなど、現実を生きていると付きまとう現代社会に対し、毒づきながらも生きている男女3人。
何かを生み出そうとしている弟、現代社会に溶け込みながらも自分が異質であることを受け入れている姉、そして現代社会に溶け込みながらも、その外側の世界に順応している妹。
生きていれば伴う苦痛に対する嘆きや怒りが随所に散りばめられており、分かりやすく、それでいて終演後に「あれは何だったのだろう……」と考え込むような、良質なアングラ、不条理会話劇だったと思います。
願わくば、もう一度味わいたいと思いました。
そういう意味では、僕も"はんぺん"を食していた姉側の存在なのかもしれません……。
その中で、はんぺんは何を意味していたのか。創作について、演劇について描かれていたのかな?と、安直ながら思いました。
うーめい『えーじぇんとどーる』
前作も観たところ、ビジュアルが良く、心に中二男子がいるような、そんな荒唐無稽でバカバカしい、ジャンプのギャグ漫画のような、コントのような物語が売りなのかな?と感じました。
仕事終わりに観るのに適している……はずなのですが、この日の自分にはことごとく空振りで……。
作品を観終わった後に「あれは何だったんだろう」と悶々と考えるのが好きな僕にとっては、わかりやすすぎたのかもしれません。
どうしても、距離的なものが気になってしまう。
「アウストラロピテクス」しか言えなくなる……なぜ?
井上はイマジナリーフレンドなのだとは思います。
もし最初にそれを提示していたら、もっと違う物語の広げ方ができたように思いました。
ただ、これは、こちらには見えるけどあちらには見えない、というような作品を作り続けてきたからこそ出てくる"あれ"ですね……。
人形役の方はキュートでした。
ただ、人が人形を演じる難しさも感じました。それは人形役だけでなく、他のキャストの立ち回り方なども含めた「全体の見せ方」ですね。
金木犀の肌さんの現実的な芝居の後だと、うーめいさんのバカバカしさが僕にとってはノイズになってしまい、うーめいさんの物語・世界観に入り込めなかったのだと思います。
これからどのように作品を彩っていくのか、楽しみな団体だと思っています。
牛島龍馬(ANDFAMILIARS代表)
