RIVALS EYE【第五節:8プロ】

2025年08月08日

RIVALS EYEとは

ライバル達が熱いホンネをぶつけ合う

30リーグ2025参加団体による公式戦の観戦レポートです

今回は第五節『夜に静か×AND FAMILIARS』を

8プロがレポート

はたしてライバルはこの試合をどう観たのか?

夜に静か『PAIN』

以前も思っていたことですが、やっぱり小道具の使い方が面白いです。何か特別なものを使っているわけでもなく、何かに見立てるような特殊な使い方をするわけでもない。ただ持ってるだけ、あるいは身につけているだけなのに妙に気になる。つい意味を考えてしまう。(まぁ、結局最後まで何か分かんないんですけど)

夜に静かさんの作品を観ているとなんかこう、学生時代に戻ったような気分になるんですよね。「何が芸術で何が芸術じゃないのか?」「面白い演劇って何だ?そもそも演劇って何なんだ?」とクソ真面目に考えていたあの頃に戻れるような感じ。そういうことって年を重ねるにつれて分かった様な気になって考えなくなってしまうのですが、それを大人になってもクソ真面目にやってるというのは素敵なことだと思います。


AND FAMILIARS『回想ー30分後に君が来るからー』

王道で勝負をかけられたのだなと感じました。ほぼリアルな時間のみが流れるワンボックスの会話劇。こういうどストレートなの久々に観たんで逆に新鮮に感じました。
そんな王道ストレートプレイに加えられたのが登場人物の片方が幽霊というスパイスだったのですが、コイツが結構曲者で、独自性を生み出す反面会話劇としての機能不全を引き起こすもののようにも感じました。
会話劇なのに会話ができない。幽霊が見えない主人公に対してアクションを起こせるのがお隣さん(キャストとしての登場はなし)のみというのが観ていて厳しかった。
結果私は主人公の心の変化に置き去りにされてしまい、いまいちノリきれなかった…というのが正直なところです。
折角熟年夫婦感が出ている二人だったので素直に二人の関係を観たかったと思いました。
ただ、あくまでこれは会話劇として観た場合の感想であって、変則的な一人芝居として観ると別の味わいがでてくるのかもしれません。私自身演劇の見方をアップデートしていくときなのかもしれないという気づきを与えてくれた作品でした。 

出田英人(8プロ代表)

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