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30リーグで上演されたうーめいさんの3作品の中で、一番好きだった。個人的にしっとりした話が好きなので、少し不思議でキュートなお話を得意とするうーめいさんの作風でこういうお芝居を観ることができて楽しかった。

火曜日ゲキジョウseason12を通して熱い戦いが繰り広げられた30リーグ2025もついに最後の1試合。火リーグを制した『ルイボスティーはバニラの味(以下ルイバニ)』、そして劇リーグを制した『うーめい』による優勝決定戦『30CLIMAX』を残すのみとなった。

日常の中で生まれる心の機微を繊細に紡ぎ出し、幻想的な演出で感情揺さぶる物語に仕立て上げたルイバニ。今大会唯一のリーグ戦全勝という圧倒的な強さで30CLIMAX進出を決めたのだが、リーグ戦の2作品とも主宰である石﨑麻実は脚本のみを担当し、演出には去年『にほひ』として30リーグに参戦していた古後七海を招聘するスタイルだったせいか、作風は去年の『にほひ』に共通するものがあり、今回の結果はある意味30リーグ未勝利に終わった去年のリベンジを見事果たしたと言えるかもしれない。

日常と不条理が同居する不思議な物語、デフォルメされたキュートなキャラクター、コメディテイストのポップな演出と、すべての面で主宰の『私はこれが好きなんだ』という声が聞こえてきそうな2作品で、見事30CLIMAX進出を決めたうーめい。クリエイターとしての初期衝動を感じさせる、等身大の素直な作風は好感度高し。初見の観客でも思わず応援したくなるキラキラした魅力は観客投票型の30リーグでは大きな武器となった。

一昨年の30リーグ2023からユニット名をマイナーチェンジして挑んだ今回は、団体の持ち味であるハートウォーミングなホームコメディをベースに、2023年の経験を生かした『30リーグで勝つためのアイデア』が随所に感じられる2作品を披露。残念ながら1勝1敗で決勝進出を逃すという一昨年と同じ結果となってしまったが、常に一定のクオリティの作品を提供し続ける安定感は流石であった。個人的にあと少し作品を突き詰める事が出来れば、文句なく優勝できるポテンシャルは持っていると思うので、ぜひまた30リーグに帰って来て三度目の正直を見せて欲しい。

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