Chairmans EYE -第五節展望-
いよいよ佳境を迎えた30リーグ2025。火リーグの最終戦となる第五節『夜に静か×AND FAMILIARS』は、本来であればリーグ優勝の行方を決定する大一番となる所だが、同リーグの『ルイボスティーはバニラの味(以下ルイバニ)』が連勝で早々にリーグ優勝を決めており、今試合はいわゆる消化試合となってしまった。
いよいよ佳境を迎えた30リーグ2025。火リーグの最終戦となる第五節『夜に静か×AND FAMILIARS』は、本来であればリーグ優勝の行方を決定する大一番となる所だが、同リーグの『ルイボスティーはバニラの味(以下ルイバニ)』が連勝で早々にリーグ優勝を決めており、今試合はいわゆる消化試合となってしまった。
現状、「30リーグ2025」の作品の中で一番好みでしたし、キャストバランスも良かったです。僕は迷わず、こちら側に票を入れました。
翻訳された海外文学のような独特な言い回しや韻を踏んだ言葉遊びなんかを楽しむ作品なのかなと思いきや、徐々にその本性を表してきて最終的には客席に向かって言葉のナイフをグサグサ刺してくる作品という印象でした。
独特の世界観が最後まで崩れることがなく良い作品だったと思います。敢えて難点を挙げるとするなら、仕事終わりにコレを観るのはしんどいかもなぁという点。ひょっとすると勝敗の決め手はそこだったのかも
劇場を出た後に色々考えるような芝居で、正直大好物だった。
男が何かを生もうとしている。
その男はどうやら長年引きこもりらしい。
いま私たちが生きている社会では、コスパ、タイパが重視され、「価値」を生み出せない人間は必要ないと見なされる。
その「価値」は特に、資本主義的な意味での「価値」であり、要はカネになるかならないか、カネを生み出せるか、カネを使って資本主義社会を回しているか。そしてその営みに参加できない者は淘汰される。
男は淘汰された側で、その代わりにはんぺんを産み出す。はんぺんは軽くて食べやすい。軽くて食べやすいものはたくさんの人がおいしく食べられて、カネになりやすい。
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お客さんが沢山上演に駆けつけるため、生まれる前の作品(ゲネ)を拝見した。